初公開の応挙作品も 大和文華館で花鳥画展
時代や国をこえて豊かに展開した花鳥画などの魅力を紹介する特別企画展「花と鳥の楽園-花鳥を表した絵画と工芸」が、奈良市学園南の大和文華館で開かれている。江戸時代の絵師、円山応挙の名が高まった当時の作品も初公開している。
中国では古来、器物に鳥や花の姿が表現され、唐時代に花鳥文として隆盛。絵画でもこの頃に花鳥の画題が成立した。日本では中国の影響を受けながら特色のある花鳥画が生み出されていった。
同展では中国、朝鮮と国内の作品計約60件を展示し、国内では平安や江戸時代のものが多い。今年、大和文華館が収蔵した応挙の「雪汀双鴨図」は雪が積もる水辺に雌雄のカモが描かれ、胴体の立体感や皮膚の緻密な描き方に特色が見られるという。洛東遺芳館(京都市)から特別出展された江戸時代の呉春の「孔雀図」は松にとまるクジャクを描いた情趣のある作品。このほか、江戸時代の狩野探幽の「古画縮図」や渡辺始興の「四季花鳥図押絵貼屏風」なども出展されている。
25日まで。月曜休館。一般620円、高校・大学生410円、小・中学生無料。6日午後2時からは、上村淳之・松伯美術館館長が「花に詩い鳥と語る」と題して特別講演する。
問い合わせは大和文華館(☎0742・45・0544)。
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