能楽通じて日本の伝統芸能を知って 薬師寺で小中学生が体験
伝統芸能の「能」を見る楽しみを子供たちに伝える「能楽ワークショップ」が5日、奈良市の薬師寺慈恩殿で開かれ、参加した小中学生らが能面をつけたり、楽器を演奏して能の魅力に触れた。
日本文化に触れる機会を子供たちに提供している一般社団法人「心游舎」(京都府八幡市)が主催。講師を務めたのは観世流能楽師の大槻文蔵さん(73)と、芸養子で高校3年の能楽師、大槻裕一さん(18)ら。
参加した小中学生34人は指導を受けながら、山姥や般若などの能面を手にとって顔につけたり、能管(笛)や小鼓などの楽器の演奏を体験。また、大槻裕一さんらが上演する、平安時代の物語で武士の化け物退治を題材とした能「土蜘蛛」も見学した。
その後のトークショーで大槻裕一さんは「元服するまで能面はつけられないので、子供のころは能面を自分でつくって遊んでいました」というエピソードを披露した。
大阪市北区の森川弘世さん(14)は「能管は吹くのが難しかったけど、最後は音を出すことができた。大鼓なども演奏するのは大変だったが、ワークショップはおもしろかった」と話した。
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