トップ不在の議会で副町長が陳謝 逮捕の田原本町長は釈放も無言
道路交通法違反(酒気帯び運転)容疑で田原本町の寺田典弘町長(55)が逮捕されたことを受け7日、町議会では町長不在の間の対応を問う声が相次いだ。町では当面、地方自治法に基づく職務代理者は置かず、副町長らが町政運営にあたる方針という。
町議会ではこの日、総務文教委員会と厚生建設委員会を開催。総務文教委員会(委員6人)では冒頭、石本孝男副町長が「町長が逮捕され、出席できないという事態になったことをおわび申し上げます」と陳謝した。
吉田容工委員長は「日常的に飲酒運転をやっていたのでは、という疑念がある」とし、「町長の職務代理者は置かないのか」と質問。持田尚顕・総務部長は「日常的な飲酒運転はないと考えている。職務代理者を置くかどうかはもう少し時間をかけ、検討したい」と述べた。
町議会では委員会に先立ち、13人の全議員が出席する全員協議会を開催。マイナンバー関連議案など住民生活にかかわる議案が上程されていることから、議案の提案者の町長が不在でも議会審議を進めることを確認した。
石本副町長は「町行政の停滞のないように努めたい。進退については町長自らが判断することだ」と語った。
■寺田町長は無言で橿原署を出た
また橿原署は同日、逃亡や証拠隠滅のおそれがないとして寺田町長を釈放した。今後書類送検する方針。署の玄関を出た寺田町長は報道陣の問いかけに無言のまま、迎えの車に乗り込んだ。同町議会の辻一夫議長は、「連絡はまだないが、意向を聞いて今後の対応を決めたい」と語った。
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