認知症への理解深めて早期に対処 奈良市が「ケアパス」作成
奈良市は、認知症に関する相談先や利用可能な行政サービスなどを紹介する「認知症ケアパス」を作成した。約3万5千部を市内の地域包括支援センターなどに配布する。
「ケアパス」は15ページで、認知症のチェックリストと予防対策のほか、受診や相談先、利用できるサービスなど5項目をイラスト付きで分かりやすく解説。特に、認知症患者への家族の対応方法や、利用可能なサービスを症状の程度に合わせて詳細に説明している。
市の高齢化率は平成23年以降、毎年約1%ずつ増えており、28年の推計は28・7%で、高齢者人口推計は10万人超。認知症・認知症予備群の有病推定者数の合計も、23年の約2万4千人から28年は約2万9千人と約2割増加している。
ケアパスは、認知症への理解や患者の徘徊による事故防止などを目的に作成。県内の自治体では宇陀市に続く2例目で、奈良市の担当者は「認知症は早期発見できれば治ることもある。元気な時から読んで参考にしてほしい」としている。問い合わせは、市福祉政策課(☎0742・34・5196)。
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