高次脳機能障害を考える 9月22日に奈良市でリハビリ講習会
事故や脳卒中などで脳に損傷を負ったことにより、脳の高次機能に問題が生じる「高次脳機能障害」について考える「奈良高次脳機能障害リハビリテーション講習会」が9月22日午後1時から、奈良市の学園前ホールで開かれる。
「発症から社会参加に向けて」をテーマに開催。当事者と家族でつくる「奈良脳外傷友の会あすか」の会員らが、「高次脳機能障害と就労」と題し体験談を話すほか、関西学研医療福祉学院作業療法学科専任教員で作業療法士の北野真奈美さんが「体を動かして脳を鍛えよう」をテーマにワークショップを行う。
また、東大医学部教授でリハビリテーション医学の確立にかかわった「日本障害者リハビリテーション協会」顧問の上田敏さんが「『見えない障害』を生きる―高次脳機能障害のリハビリテーションと当事者・家族の役割」をテーマに講演する。
定員250人、参加費無料。申し込みは8月31日までに「奈良脳外傷友の会あすか」の工藤さん(☎0745・77・2560、FAX兼)に電話かFAX、メール(naraasukatbi@yahoo.co.jp)で。
外見ではわかりにくく、社会的理解や支援必要
空間認知や言語、記憶、思考など、脳が持つ複雑な機能が、疾患や損傷によって問題を生じるようになる高次脳機能障害。損傷部位などによって起こる症状はさまざまなうえ、外見上は障害がわかりにくいため、社会的な理解や支援が必要とされる。
主な症状は、「覚えられない」「思いだせない」などの記憶障害▽「注意力、集中力がない」「2つ以上の物事を同時進行できない」などの注意障害▽「目標設定や計画が立てられない」「臨機応変な対応ができない」などの遂行機能障害▽「意欲の低下」「突然怒るなど、感情がコントロールできない」などの社会的行動障害-の4つ。症状により、日常生活や社会生活への適応も困難になるケースもある。
平成13年に発足した「奈良脳外傷友の会あすか」は現在、当事者35人と家族が所属。情報交換や悩みの相談のほか、社会的な理解を深めるための啓発活動などにも取り組んでいる。
当事者と家族には、「性格が変わったように感じる」「以前はできていた簡単なことができない」「古い記憶がなく、妻のこともわからない」―などさまざまな違和感や深刻な悩みを抱える人も。外見からは問題が見えにくく、一人で抱え込みがちになる当事者も少なくないという。
治療やリハビリには長い時間がかかるため、退職を余儀なくされ、再就職が困難なケースも。会では、そうした当事者に就労支援機関の紹介などもしている。
同会の担当者は「障害のことをなかなか理解してもらえないのが現状。それぞれ症状も異なり、支援の仕方も分かれる。当事者や家族にも正しい知識を持ってもらえたら」としている。
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