往馬大社で初の干支飾り、地元書家書き下ろし 火祭りの松明墨で「馬」

自ら揮毫した「馬」の干支飾りを披露する中川彩河さん(中央)と谷野智重さん(右)、長野睦さん=生駒市の往馬大社
生駒山を御神体とする生駒の氏神で知られる往馬(いこま)大社(生駒市)が、来年の干支で神社の名前にも関連する「馬」を揮毫(きごう)した干支飾りを初めて作成し、新年に向けた縁起物として授与している。毎年10月の火祭りで燃やされた松明(たいまつ)の麻殻を練りこんだ特製の墨を使い、同市在住の書家、中川彩河(さいか)さん(48)が金色の色紙に1枚ずつ毛筆で書き下ろした。
往馬大社の火祭りは、奈良県の無形民俗文化財に指定。古くから火の神様として崇敬されてきたという。
今回の干支飾りは、中川さんが地元貢献の一環として、火祭りで生じた松明の墨を書に使えないかと往馬大社側に提案。理解を得られたことから、知人で奈良墨工房「錦光園(きんこうかい)」(奈良市)の墨匠、長野睦さん(48)に特製の松明墨を作ってもらい、その墨で中川さんが揮毫する〝三位一体〟の形で実現させた。
干支飾り(縦18・2㌢、横16・7㌢)は、自宅やオフィスなどで「壁掛けや卓上に飾っていただきたい」(中川さん)とアクリルケースに額装し、初穂料1万7千円で限定100点を頒布。大きめの干支色紙(7万円)もある。
錦光園の長野さんは干支飾りについて「松明の燃えかすという異物を墨に練りこむ作業に試行錯誤した」と振り返り、中川さんも「火祭りの墨で書くと神聖な気持ちになる。作品を見て力が出るように躍動感ある馬を表現した」と話した。
往馬大社の権禰宜(ごんねぎ)、谷野智重さん(28)は「来年は午(うま)年で往馬大社の名前に『馬』の文字も入っている。往馬大社や火祭りを広く知っていただくきっかけになれば」と期待を寄せている。干支飾りなどの問い合わせは往馬大社(0743・77・8001)。


































