災害時に観光客を安全誘導 奈良大がもちいどのセンター街の避難マップ

避難マップのパネルを手にする学生ら=奈良市
阪神大震災から31年となるのを機に奈良大学の学生が、県内で最も古い商店街とされる「奈良もちいどのセンター街」(奈良市)を訪れる観光客らに役立ててもらおうと、避難マップや外国語の誘導案内パネルを作った。昨年12月に商店街の店主らにお披露目し、災害時の心構えや準備などについてもプレゼンテーション。同大は来年度以降も防災の取り組みを続ける意向で「取り組みを奈良市全体に広げていきたい」としている。(木村郁子)
同センター街は近鉄奈良駅に近く、国内外から多くの観光客が訪れる。店舗数は102店。商店街周辺には入り組んだ細い路地があり、土地勘がない人は災害時の避難に時間がかかる可能性があるという。
令和6年に、同大社会学部総合社会学科の学生らが店主らに防災に関するアンケートをしたところ、知りたい情報の上位は複数回答で、外国人観光客の誘導方法(48%)、観光客への対応の仕方(45%)、避難経路(40%)が占めた。
アンケート結果を踏まえ、昨年6月から同学科2年の11人がフィールドワークを行い、避難所▽トイレ▽自動体外式除細動器(AED)▽自動販売機▽コンビニエンスストア|などの位置を記したマップを作成。避難場所までの歩数や所要時間も記した。またマップに対応する英語、中国語、韓国語の誘導案内パネルも作った。
プレゼンでは、災害で避難する際は店のスタッフがブレーカーを落とすなどの心構えや、段ボールを活用した簡易トイレや即席ヘルメットといった防災グッズを紹介。塩谷淳さん(20)は地震で損壊する危険性がある大きな看板や木造の建物を避けて避難できるようルートを作ったとし、「犠牲者を増やさないようマップを役立ててもらえたら。災害に対する意識を高めてほしい」と話した。
奈良もちいどのセンター街協同組合の魚谷和良理事長(66)は「観光客を安全に避難所まで誘導できるよう、商店街全体で情報を共有しながら、おのおのが『まち』を守る意識を高めたい」と力を込めた。


































