【センバツ】「逆転の智弁」10年ぶり決勝進出、2度目のVへ王手

【智弁学園―中京大中京】六回、適時打を放つ智弁学園の馬場井律稀選手=甲子園球場(渡辺大樹撮影)
甲子園球場(兵庫県西宮市)での選抜高校野球大会第10日の29日、県勢で5年ぶり15回目出場の智弁学園は準決勝で中京大中京(愛知)と対戦。2-1と逆転勝ちし、平成28年以来10年ぶりの決勝進出を決め、全国制覇へあと1勝と王手をかけた。応援するアルプス席の観客から「次もいけるぞ」といった声があがった。10年ぶり2度目のセンバツ優勝をかけ、31日の決勝は同じ近畿勢の大阪桐蔭(大阪)と対戦する。
智弁学園と中京大中京による甲子園での対戦は、新型コロナウイルス禍で通常開催ができなかった令和2年夏の交流試合以来。この日の準決勝も智弁学園は相手に先制点を許したが、25日の2回戦・神村学園(鹿児島)戦、27日の準々決勝・花咲徳栄(埼玉)戦に続く3試合連続の逆転勝利。今大会での「逆転の智弁」らしい勝ち方だった。

智弁学園のアルプス応援席に浮かび上がる「C」の文字=甲子園球場(渡辺大樹撮影)
「甲子園はナインと同様、僕たちにとっても夢の場所」。応援団長で新3年の宮崎亮汰さん(17)は、アルプス席で声を張り上げ「智弁魂でスタンドが心ひとつになれるように」と応援を引っ張った。1点リードされた六回、「ジョック」という掛け声で、智弁名物の魔曲「ジョックロック」が演奏されると反撃開始。5番・馬場井律稀選手(新3年)‖田原本町出身‖の左前適時打で1-1の同点に追いついた。
八回、アルプス席で再びジョックロックが演奏され「逆転の智弁」の本領を発揮。4番の逢坂悠誠選手(新2年)‖上牧町出身‖の母、里佳さん(43)が「まだまだ頑張れる。チームのために打ってほしい」との願いが届き、1死二塁で逢坂選手が右翼線への適時二塁打。2-1と逆転し、4番の仕事をした。
先発は、今大会で「前評判をひっくり返す」との思いでのぞむエースの杉本真滉(まひろ)投手(新3年)。アルプス席で父、光永さん(47)は「みんなの力で準決勝まで上がってこれた。仲間を信じて投げてほしい」と応援した。杉本投手は七回を除いて毎回相手走者を出しながらも要所を締め、137球で8奪三振の完投勝利。10年ぶりのセンバツ優勝へあと1勝に迫った。
◇監督・主将談話
小坂将商監督「かなり研究されて杉本も苦しい投球だったが、バッテリー中心にしっかり守り切れた。決勝は引かずに向かっていく気持ちで戦いたい」
角谷哲人主将「粘り勝った試合だった。杉本の体力はすごい。アドレナリンが出たのか、後半になるほど球威が上がっていた」


































