【バンビシャス通信】 〈選手丸はだか〉 異色の経歴、お坊さんの資格 菊池広明選手(24)
異色の経歴を持つ。
実家が寺院で、天理大に通いながら僧侶の資格をとった。取得後、時間があるときは家業の手伝い、月参りなどには一人で行ってお経を読む。
バスケットは6歳上の兄の影響だった。母親がチームの練習〝お当番〟のときについていったのがきっかけで、小学2年生で始めた。NBAのトレイシー・マグレディ選手の派手なプレーに目を輝かせ、プロバスケットボール選手になりたいと純粋に夢を抱いていた。
その後、強豪の天理大に進学したが公式戦に出ることができず、悔しさが残った。大学3回生で卒業後の進路を考えたとき、プロバスケットボール選手になる夢をあきらめきれなかった。寺の住職である父親に卒業直前「2年でプロになれなかったら諦める」とプロを目指す夢を伝えた。
卒業後、アルバイトをしながらバスケットボールを続け、念願かなってアースフレンズ東京Zでプロバスケットボール選手になった。バンシャスには今季から加入。ほかの2選手と並びチーム最年少で、ヘッドコーチからはリバウンドを期待されている。
怒ることはほとんどなく、穏やかな性格。年上の選手からもかわいがられる存在だが、外見とは裏腹に内に秘めた強い信念があるからこそ、今がある。
「一つ一つできることを増やして、長くプロバスケットボール選手として活躍したい」。挑戦は始まったばかりだ。 (バンビシャス広報 和田真智子)
菊池広明(きくち・ひろあき) 1992年12月14日生まれ、大阪府出身。身長185㌢
【ホーム試合予定】西宮ストークス戦=15日(土)午後6時、16日(日)午後2時▽ならでんアリーナ