「1枚の写真が国家を動かす」 フォトジャーナリストの広河さん熱弁 人権・部落解放研究集会
「第42回県人権・部落解放研究集会」が27日、「日常を、取り戻す」をテーマに、御所市の市立御所中学校などで開かれた。全体会では、フォトジャーナリストの広河隆一さんが基調講演した。
広河さんは「1枚の写真が国家を動かすこともある―フォトジャーナリズムが果たすべき役割」と題して講演。チェルノブイリ原発事故やイラク戦争などを取材する中、現場で見る犠牲者の姿など「実際に起きていること」が報道されない現実に直面し、平成16年にフォトジャーナリズム月刊誌「DAYS JAPAN」を創刊した経緯などを説明した。
イスラエルによるレバノン侵攻を取材した際、完全封鎖された難民キャンプに入ろうとしたときに、住民が「虐殺を止めるにはジャーナリストに外に向けて伝えてもらうしかない」と危険を冒して援護してくれたこともあったという。
広河さんは「ジャーナリストの存在自体や報道が抑止力になることもある」とし、報道や社会的支援のあり方について「問題の背景に迫らなければ根本的な解決はできない」と話した。
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