写楽、北斎、広重・・・「錦絵」一堂に、県立美術館で特別展 10日から
多色摺(ず)りの浮世絵版画「錦絵」の誕生から今年で250年となるのにあわせた企画展「浮世絵版画 美の大世界」が10日から、奈良市の県立美術館で開かれる。東洲斎写楽や葛飾北斎の鮮やかな浮世絵版画など205点を展示。歌川広重の「名所江戸百景」は前期(11月9日まで)と後期(11月11日~12月6日)に分け、全118点を公開する。
錦絵は明和2(1765)年に生まれ、庶民がカラーの印刷物を目にできるようになった。節目の今年は「あべのハルカス美術館」(大阪市阿倍野区)でも同時期に米・フィラデルフィア美術館の名品展が開かれ、両館では観覧料の割引などで連携する。
県立美術館では風俗、役者、美人など画題の多彩さと、木版技術の発達、「名所江戸百景」の3テーマから紹介。写楽の「市川男女蔵の奴一平」は主人の金を奪おうとする悪者と戦う姿で、緊迫感が漂う。「名所江戸百景」のうち「深川洲崎十万坪」は地上を狙うワシが大きく描かれた大胆な構図で知られる。
11月3日午後2時からは、大和文華館とあべのハルカス美術館の館長を務める浅野秀剛さんの特別講演会も予定。休館は10月13、19日と11月10、16、24、30日。入場料は一般400円、高校・大学生250円、小・中学生150円。問い合わせは県立美術館(電0742・23・3968)。
県立美術館のホームページはhttp://www.pref.nara.jp/11842.htm
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