県総体で「奈良1位」決定 県高体連、3年生出場呼びかけ
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、今夏に開催予定だった全国高校総合体育大会(インターハイ)と県予選の中止を受け、県高校体育連盟は、8月下旬から開催予定の県高校総合体育大会(県総体)に3年生の出場を呼びかけるとともに、全競技で参加チームの1位を決める方式で開催する方向で、各競技の専門部と検討していることが分かった。
県高体連によると、県総体は県内の高校に通う高校生全員が参加でき、一部の競技ではこれまでも3年生が出場してきた。ただ、多くの3年生が進学などでインターハイ県予選を最後に部活動を引退するため、1・2年生中心の大会となっていたという。
県総体は全国大会の予選と位置付けておらず、サッカーやバレーボール、バスケットボールなどは出場校をブロックに分けて順位づけし、県内1位を決めていなかった。ただ、コロナ禍で多くの大会が中止され、学校や生徒らから進路への影響を不安視する声があったことから、参加チーム全体で順位がつけられるトーナメント方式に変更。可能な限り〝県内1位〟を決められるよう、各競技の専門部と協議しているという。
すでに3年生の出場機会を設ける動きも活発化。県高体連陸上競技専門部は5月の常任委員会議で、同月開催を断念した県高校記録会を7月にずらし、8月に予定しているユース対校選手権に「3年生の部」を追加することを決めた。一方、全国高体連の空手道専門部は、3年生を対象にした「形」(かた)の全国大会をオンラインで実施すると発表している。
県教委は、県立高校の部活動について段階的に再開させる方針を決定。練習試合は19日から解禁となる予定だが、会場となる屋内施設は人数制限が続いているほか、臨時休校の影響で夏休みが短縮されるなど日程的な課題も多い。県高体連は開催可否や感染防止策などについて、今後も各競技の専門部と検討を重ねるという。