中川政七商店が初の複合商業施設 ならまちに今秋オープン
2020年06月28日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
日本の伝統工芸雑貨を販売する創業約300年の老舗「中川政七商店」(奈良市)は今秋、同市の旧市街地・ならまちに初の複合商業施設をオープンする。施設内には同社の旗艦店や飲食店が入居。コワーキングスペースも設け、まちづくりを志す人が集い、事業の創出を促す交流拠点を目指す。
施設は3階建てで、古民家が立ち並ぶ奈良市元林院町に建設される。敷地面積は約419平方㍍。東大副学長を歴任した建築家、内藤広さんが設計を手掛け、開放的なガラス窓と周囲の町並みに溶け込む瓦屋根が特徴となっている。
施設には、「ミシュランガイド」で一つ星を獲得した飲食店が関西初出店するほか、高品質のスペシャリティコーヒーを提供するコーヒーショップも入居する予定。
人材育成や企業支援を通じ、奈良の活性化を目指す「N.PARK PROJECT(エヌ・パーク・プロジェクト)」の拠点として、さまざまなワークショップやイベントを展開する。
同社広報担当の佐藤菜摘さんは「デザイナーや事業者が集い、新たなまちづくりに活用してもらえれば。地元の誇りとなり、県外からお越しになる方が奈良に魅力に感じていただけるランドマークになることを目指したい」と話した。