地震や信仰…江戸の町記録を紹介 奈良市史料保存館
2020年06月27日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
史料を通じ、江戸時代の生活の諸相を伝える企画展示「町記録の魅力|書き継がれた300年の歴史|」が、奈良市脇戸町の市史料保存館で開かれている。7月19日まで。
奈良の町民生活や近世の都市共同体のあり方を知ってもらおうと、5つの町の記録を展示。このうち「井上町町中年代記」(市文化財)には、嘉永7(1854)年に伊賀で発生した地震で約180人の死者が出て、春日社参道の石燈籠が残らず倒れたとの記述がある。
また、「萬大帳」(市文化財)は現在の奈良市東向北町の記録。春日社に燈籠を奉納し、永代灯明料を納めたにもかかわらず、灯明がともされていないことに気づいた町の人がどう対処したのかを紹介。当時の庶民の暮らしぶりがうかがえる。
月曜休館。無料。問い合わせは市史料保存館(0742・27・0169)。