世界最古!キトラ古墳天文図、古代の科学は進んでいた 飛鳥資料館で特別展
キトラ古墳壁画の天文図など古代の天文技術を紹介する特別展「キトラ古墳と天の科学」が9日、明日香村の飛鳥資料館で始まった。キトラ古墳の天文図のレプリカなど、164点が展示されている。
キトラ古墳の天文図は、世界最古ともいわれる。最近の研究者による調査から、古代中国の洛陽か長安付近で星空を観測し、製作された天文図をもとに描かれた可能性があることがわかった。
展示される天文図のレプリカは陶板製で、実物の天文図の写真を焼き付けるなどして本物そっくりにつくられている。星は金箔で表現されている。
高松塚古墳の星宿図(複製)や、中国・蘇州に残る南宋時代の「淳祐天文図」の拓本、朝鮮半島で14世紀につくられた天文図「天象列次分野之図」の拓本なども展示。キトラ古墳の出土遺物も並べられ、約500個出土した「微小鉛ガラス玉」(直径1・2ミリが初公開。古墳の墓道周辺の断面をはぎ取った展示品も見ることができる。
同館では「キトラ古墳壁画については実物を見る機会が少ない。展示を通して、キトラ古墳の天文図の様子や、中国から日本に伝わった天文技術を知ってほしい」としている。11月29日まで。問い合わせは飛鳥資料館(電0744・54・3561)。
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