文化財防火デー 法隆寺で法要、訓練は新型コロナで縮小
2021年01月27日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
「文化財防火デー」の26日、世界遺産・法隆寺(斑鳩町)で、金堂壁画の焼損自粛法要と防火訓練が行われた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で訓練は縮小されたが、僧侶や消防団員らは貴重な文化財を守る決意を新たにしていた。
この日は、金堂や焼け残った金堂壁画(重文)が収められている収蔵庫の入り口で法要が営まれた後、屋根にある装置から放水した。例年、伽藍前で行う大規模な放水訓練は中止した。
法隆寺の古谷正覚住職は「コロナ禍だが法要、訓練が無事にできてありがたい。地元の皆さまの協力を得ながら文化財を守っていきたい」と話した。
昭和24年1月26日、法隆寺金堂から出火し、壁画が焼損。これをきっかけに翌年に文化財保護法、30年には文化財防火デーが定められた。