センバツ準々決勝 天理ベスト4進出、智弁学園は敗退
2021年03月30日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
第93回選抜高校野球大会第9日の29日、天理と智弁学園がそれぞれ準々決勝を戦った。天理は仙台育英(宮城)の投手陣を打ち崩して快勝。智弁学園は明豊(大分)に惜敗した。優勝した平成9年以来、24年ぶりのベスト4進出を果たした天理は、31日の
準決勝第1試合で東海大相模(神奈川)と対戦する。天理は初回に2点を先制するが、先発の達が制球に苦しみ、三回にソロ本塁打と犠飛で同点に追いつかれる。頼れるエースの不調に応援スタンドは不安の表情もよぎるが、「こういう時こそ気持ちが一つになるのが天理。絶対に大丈夫」と野球部マネジャーの岡本光民さん(17)。
その言葉通り、四回に2死満塁から9番・政所が勝ち越しの2点適時打を放つと、主将の1番・内山も2点適時二塁打と続き、劣勢ムードは一変した。
3安打3打点と活躍した4番・瀬は「いつも達に助けてもらっている。今日は野手が助けようと思い、持ち味の勝負強さを発揮できた」と振り返った。
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智弁学園は、先発のエース西村が序盤から相手打線につかまり劣勢。応援団・チアリーダーの一柳帆乃果リーダー(17)は「まだこれから。絶対に逆転します」と、反撃を信じて笑顔を絶やさない。
5点を追う五回に1点を返した智弁学園。六回、2四球と安打で1死満塁の好機が訪れる。〝魔曲〟「ジョックロック」が流れる押せ押せムードの中、押し出しの四球と併殺崩れで2点差に追い上げる。
さらに、2死一、三塁から4番・山下が会心の一打を放つが、相手左翼手がフェンスに激突しながら好捕。あと2点が遠かった。
山下主将は「智弁打線が全国に通用することは分かった。夏に戻ってきて日本一を狙いたい」と話した。