旗用の柱穴は見つからず 調査は続ける 藤原宮大極殿跡発掘で
2015年10月10日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
藤原宮大極殿跡の今回の調査では見つからなかった憧幡(旗)用の柱穴遺構。奈良文化財研究所は「今回は確認できなかったが、もともとなかったとはまだ断定できない」とする。
奈良時代に2つの大極殿が建てられた平城宮跡(奈良市)では、大極殿の前で憧幡の柱穴遺構が見つかっている。このため、藤原宮跡でもその存在が想定されていた。
続日本紀の大宝元(701)年の条には、正門(南門)前に幡を立て、天皇も大極殿に出御して元日朝賀の儀式を行った-との記述がある。このことから、憧幡遺構は南門前にあったという見方も出ているが、奈文研は南門前で出土している柱穴遺構を憧幡遺構とはみておらず、今後もさらに調査を続けるとしている。
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