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コロナ感染者、100人超えの最多 「マスクなしの会話さけて」呼びかけ


県と奈良市は21日、新型コロナウイルス感染者が112人となったと発表した。1日当たりの感染者発表数としては今月9日の96人を上回り過去最多で、100人超えは初めて。県は関西で猛威をふるう変異株への危機感をあらわにし、「マスクなしで対面して話すだけで感染すると認識し

会見する鶴田真也局長

てほしい」と呼びかけている。
 県によると、21日時点の重症病床の使用率は66%、病床使用率は71%、宿泊療養施設も75%と逼迫した状態が続く。入院や宿泊療養施設に入所待ちの自宅待機・療養者は同日時点で456人に上った。
 この日、緊急会見した県医療政策局の鶴田真也局長は「県民の一人一人がうつらない、うつさない活動、行動を徹底していただきたいというのが切なる願い」と強く訴えた。
 県は今月中に約170室の宿泊療養施設を追加で確保するが、感染急増のペースにどこまで追いつけるかは不透明だ。
 荒井正吾知事はこの日の定例会見で「自宅にいる人への看護体制を強化したい」と話し、健康状態の観察や血液中の酸素量のチェックなどで重症化を防ぐとした。
 県は昨年10月以降の「第3波」では大半が陽性判明後2日以内に入院・入所できていたことから「自宅療養者」という定義を設けてこなかったが、荒井知事は「3日以上、自宅待機している人を『自宅療養者』と新たに定義づける」と説明。一方で「自宅療養を積極的に認めるわけではない。いずれは入院、入所してもらう」とも強調した。
 大阪府の政府への緊急事態宣言の要請については、「感染を抑えるために適切な判断をされたと思う」と評価。ただ、県の「蔓延防止等重点措置」の適用要請には、改めて否定的な考えを示した。
 県は来週前半にも新型コロナ対策本部会議を開催し、早期収束を目標にした「緊急対処方針」を策定する。飲食など余暇活動を目的に大阪へ行くのを控えることや、家庭内感染の防止などの内容を盛り込む。確定した方針は市町村と協力し、県内全戸に配布する方向で、今後調整を進めるという。
 荒井知事は「緊急対処方針ではゴールデンウイーク(GW)の過ごし方が一つの柱。GWは、感染を抑えるための大きな手段だ」と主張。「外出しても人と対面するリスクを避けてほしい。大阪へ行く機会が減れば、県内の感染者も減ると期待している」と話している。

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