磯城郡3町 経営安定化に向け水道企業団設立へ
2021年05月17日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
田原本町、川西町、三宅町の磯城郡3町は、各町の水道事業を経営統合して一体的に事業を行う一部事務組合の「磯城郡水道企業団」を設立することを決めた。令和4年度からの事業開始をめざしている。
人口減少が続く中で、将来的に安定した水道事業を実施し、水道料金の上昇を抑えることが目的。
3町は平成26年度から経営統合に向けた検討を開始。令和2年度に企業団設立のための協議会を開催して企業団規約を決め、事業運営のマニュアルなども整備した。
今後、各町議会で企業団設立の承認を受け、今年9月に企業団を設立。その後、知事による事業認可などを経て、4年4月から水道事業を開始する計画。
3町合わせた給水人口は約4万7千人。県営水道から供給を受けて各家庭に配水するが、災害などの緊急の場合に備えて、田原本町内の2カ所の配水池は維持。3町間の緊急時連絡管を8年度までに整備する。
経営統合による今後30年間の経費削減効果は約19億円と試算されている。
企業団の事務所は田原本町に置き、職員は各町からの派遣(計約20人)で運営。当面、水道料金は統一せず、各町が個別に会計処理を行うという。