奈良市、高齢者接種7月末に完了 市役所も会場に
奈良市は65歳以上の高齢者への新型コロナウイルスワクチン接種をめぐり、当初9月末と見込んでいた接種完了の時期を前倒しして7月末に完了させると発表した。市民全体への接種も10月末に終える見通し。接種会場に奈良市役所を加えるほか、接種実施日も拡大し、当初計画の2倍となる週約2万回の接種を進める。
新たに会場に追加するのは市役所6階。これで集団接種会場は計4会場となる。接種体制も強化し、商業施設「ミ・ナーラ」では日曜のみだった接種を週5日に拡大する。
会場には、市医師会から医師約150人が派遣されるほか、県内の研修医も活用する。
市の計画では5月末までに、75歳以上の高齢者の予約をすべて完了し、6月上旬から中旬にかけて、65~74歳の高齢者へ接種券を発送し、予約を受け付ける。混雑緩和のため、接種券は一斉に送らず、分割して発送する。
接種会場でキャンセルが出た場合、余ったワクチンが無駄になることを避けるため、救急隊員や学校教員、保育士などの接種に活用するという。
15日に会見した仲川げん市長は「あらゆる資源を導入して、7月末をゴールにして接種をやりきりたい。変異株の感染拡大のスピードに危機感をもっている。これ以上広げるわけにはいかない」と話した。