曽爾小、タイの文化を学ぶプログラムがスタート
さまざまな文化にふれ、国際感覚を養ってもらおうと、曽爾村立曽爾小中学校で、小学5年生を対象にした国際理解教育のプログラムが始まった。村に住む、タイ・チェンマイ出身の料理研究家、アノタイ・オウプカム(愛称オング)さん(35)を講師とし、来年3月までの予定。
5月27日に5年生の9人を前に行われた授業では、オングさんが「サワディッカー(こんにちは)」とタイ語であいさつ。児童はタイの気候や風土、合掌をするあいさつの仕方などを勉強し、タイ語で自分の名前を書いた名札を作った。
オングさんは芸術家らが同村に滞在しながら創作活動をする「アーティスト・イン・レジデンス」の企画に携わる一方、村の食材の研究をしている。
昨年12月に日本人の夫とともに秋田県から曽爾村に移住した。オングさんは「日本とは異なる季節や食文化があるタイのことを知ってもらい、自分たちが住む村の良さや豊かさを感じてほしい。新たなものを創造する手助けをしたい」と話した。
児童たちは今後、オングさんとともに高原野菜農家に訪問したり、タイ料理の実習を月に1回のペースで受けたりする計画だ。
今年12月をめどにオリジナルのタイ料理の給食も考案し、来年1月から3月まで実際に学校で提供されるという。
授業に参加した萩原麻未さん(10)は「次にオングさんに会うときは、タイ語であいさつしてみたい」と話した。