「勇気くれた」「天理の誇り」 柔道「金」大野選手に声援
2021年07月27日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
「天理の誇り」「勇気をくれた」。東京五輪の柔道男子73㌔級で26日、金メダルを獲得し、五輪2連覇を成し遂げた天理大出身の大野将平選手。練習拠点となった天理大がある天理市では、市民らが画面越しに大野選手の熱戦を見つめ、快挙の瞬間、大きな拍手が沸き起こった。
同市役所で職員らと共に観戦した並河健市長は、「5年間重圧と向き合い続けた執念の結果。大野選手の気迫をみた」と話し、「コロナ禍が続く中、市民に限りない勇気を与えてくれた」と祝福した。
市民からも喜びの声が上がった。パート従業員、竹ノ内充代さんは、「大野選手は市の誇り。(金メダルが)決まった瞬間は涙があふれそうになった」と笑顔。
天理大の運動部員らがよく通うという「弁当&唐揚げ まんぷく堂」を営む山口千穂さんは、「本当にうれしい。第二、第三の大野選手が生まれることも期待している」と喜んだ。
「金メダルを確信していた」。こう話すのは、大野選手が天理大柔道部に入部した当時の監督で、大学卒業後も天理大柔道場で練習する姿を見守ってきた正木嘉美・天理大体育学部教授だ。
「リオ五輪で金を取ってからも、さらに集中力を増したトレーニングを積んでいた。一本を取るだけでなく、絶対に取りこぼしをしない柔道をしている」と進化を感じたといい、偉業の達成に「やってきたことが実った。おめでとうと言いたい」と話した。