名車「ヨタハチ」復活に挑戦 奈良トヨタ
2021年09月24日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
トヨタ自動車の「スポーツ800(S800)」など往年の名車を復元(レストア)する作業が奈良トヨタ(奈良市)で進んでいる。傷やへこみを修復するだけでなく、足りない部品は新しく作るという徹底ぶりで、技術の継承がねらいだ。11月の完成、公開に向け急ピッチの作業が続く。
スポーツ800は昭和40年代の製造。軽量で運動性能が高く、今も「ヨタハチ」の愛称でマニアの間では高い人気を誇る。奈良トヨタでは、トヨタのピックアップトラック「スタウト」とともにレストアに取り組んでいる。
担当するのは若手の整備士ら24人。参考資料は限られているが、愛好家グループからレストアのノウハウを提供してもらったり、つてを頼って貴重な部品を入手したり。完成に一歩一歩近づいており「たくさんの人との縁を感じた」「課題はまだあるが乗り越えていきたい」という。
奈良トヨタの菊池攻社長は「エンジニアとしての熱意が伝わってくる。いい仕上がりになりそう」と話している。2台は、同社が11月12日に奈良市内にオープンする展示施設で、ほかのレストア車とともに公開する予定だ。