音楽身近に楽しめる活動を ジャズドラマーの永山洋輔さん
ジャズの本場・米ニューヨーク(NY)で5年にわたって活動していた。帰国し、デビューアルバムを今月リリースする。当面は関西を中心に活動予定で「地域と密着したコンサートを開くなど、街の活性化に貢献したい」と話す。
五條市出身の永山さん。ジャンルは、オーソドックスなジャズをベースに、さまざまな音楽の要素を取り込んだコンテンポラリージャズ。ドラムはピアノやベースなどと組むバンド演奏の土台となるが、「リズムをキープするだけなく共演者の演奏に応じて、音楽を生き生きとカラフルにさせるのが得意」と話す。
同市でピアノ教師をする母親と趣味でバンドをしていた父親の影響で、小学6年の頃にドラムを始めた。高取国際高校時代にジャズに興味を持ち、川崎市の洗足学園音楽大学ジャズコースに進学した。
在学中から渋谷や横浜などのジャズクラブで演奏する日々を送りながら、NYでの演奏を夢見ていた。2016年に夢をかなえ、今年5月に帰国するまで現地のミュージシャンと共演を重ねた。
「日本では決められたスタイルやリズムを教えられてきたが、NYでは気構えずに自然と音楽を楽しんでいるのが衝撃的だった」。音楽がホールやライブハウスだけでなくレストランなどでも演奏され、生活の一部になっている様子に魅了されたという。
ジャズピアニストの柴田コウメイさんがオーナーのジャズ喫茶・古民家パーラーフクバタケ(吉野町)で今月30日にアルバムリリース記念コンサートを予定。今後は「奈良の歴史遺産とのコラボ演奏など、音楽を身近に楽しんでもらえる活動ができたら」と語る。
デビューアルバムのタイトルは「START」(2千円)。エッジの効いたNYコンテンポラリージャズと内省的なヨーロピアンジャズの要素を組み合わせた7曲。永山さんが信頼する米国人ピアニスト、ノア・マクニールさんのスタジオで録音した。今月13日に全国リリース予定だ。