太子しのぶ「飛鳥鍋」 奈良ホテルで
2021年10月25日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

奈良ホテルが提供する「飛鳥鍋御膳」
聖徳太子の1400年御遠忌を「食」を通じて発信しようと、奈良ホテル(奈良市)が太子ゆかりの斑鳩町や王寺町の特産品を取り入れた「飛鳥鍋御膳」をホテル内の日本料理店「花菊」で提供する。29日から。
飛鳥鍋は牛乳をベースにしたスープで鶏肉や野菜を煮込む奈良の郷土料理。牛乳は太子が生きた飛鳥時代には日本に伝わっていたとされ、「太子も食べたかもしれない」というロマンから企画された。
古くから奈良ホテルの仕入れ先で、昔ながらの「牛乳屋さん」として親しまれる明治16年創業の植村牧場(奈良市)の牛乳に、和風だしを加え、あっさり仕上げているのが特徴だ。
白菜、ゴボウなど食材はすべて県産。西井正芳料理長は「鍋の主役ともいえる大和肉鶏は深みやうま味を逃さないように皮面を焼き上げ、油分を補う役割でもある王寺町産オリーブオイルが味を引き立てます」と話す。
斑鳩町産の菜種油と黒米酢のドレッシングをかけた「藁焼鰹タタキのカルパッチョ」や「大和まなお浸し」などを添え、昼食の飛鳥鍋御膳(3500円)として提供する。
また、太子ゆかりの達磨寺(王寺町)や法隆寺(斑鳩町)に足を運ぶと太子関連のグッズがもらえるチケットを食事客に進呈する。飛鳥鍋御膳は12月19日まで。