執金剛神立像の模刻像 東京芸大が制作、東大寺ミュージアムで公開
2021年11月2日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
東大寺(奈良市)境内にある東大寺ミュージアムは開館10周年を記念し、東京芸大のプロジェクトチームが制作し、寄贈した国宝・執金剛神立像の模刻像2体を公開している。来年3月21日まで。
執金剛神立像は奈良時代に土で造られた塑像の傑作として知られ、模刻像は当初の彩色を復元した塑造と現状彩色の乾漆造となっている。
また今回は、仏道を求める善財童子の旅を描いた国宝の「華厳五十五所絵巻」も11月16日まで公開。
華厳五十五所絵巻は現在、37場面が伝わっており、全長12.87㍍。華厳経に説かれる善財童子が各地のさまざまな人を訪ねる場面などが描かれており、同寺の上司永照執事は「このような仏の教えを求めるあり方が重要と考えられたのでしょう」と話している。
同ミュージアムは中学生以上600円、小学生300円。