蔵王権現立像を特別開帳 金峯山寺
2021年11月10日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

白く浮かび上がる蔵王堂(高橋良典さん撮影)
金峯山寺(吉野町)は、蔵王堂に安置されている本尊・蔵王権現立像(重文)を特別開帳している。仁王門(国宝)の解体修理に向けた勧進(資金集め)のためで、国内最大級の秘仏という像が拝観できる。30日まで。
蔵王権現は修験道の開祖、役行者が大峰山・山上ケ岳で感じ取ったとされる仏で、同寺の像は蔵王堂(国宝)に3体が並び、最も高い像で7㍍超。青黒い肌に逆立つ髪、にらみつける目をした迫力ある形相だ。最近は勧進のため毎年期間を決めて開帳している。
蔵王堂は防災設備の更新工事のために足場に覆われており、開帳期間中は午後6時~同10時、足場を使ってライトアップする。また28日までは、県などが主催する「MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館」の一環で、蔵王堂前から大峰山に向かって青い帯状の光を放ち、白く浮かぶ蔵王堂と共演する。
拝観は午前8時半~午後4時で、大人1600円など。