「楽しさシェアしたい」高取町でゲストハウス運営 梅田咲愛さん
高取町で唯一の宿泊施設「ゲストハウス UME(うめ)」を経営する梅田咲愛さん。コロナ禍で経営は厳しいが、町民や宿泊者のやさしさに支えられているといい「これからも頑張っていきます」と笑顔で話している。
大阪府柏原市出身。大学卒業後、ワーキングホリデーで1年間、ニュージーランドに滞在した時、さまざまな人が交流するゲストハウスの魅力を知ったという。令和元年11月、町に空き家を活用してUME(全3室)をオープンした。
だが、その直後から新型コロナウイルスの感染が拡大。2年には休業することもあり、「怖くて、これからどうなるのかと不安だった」。そんな時、支えてくれたのは町の人や利用者。「がんばってね」とやさしく声をかけられ、励まされた。
毎年、目標を示す漢字を決めており、今年は「進化」。コロナ収束に備えて「自分としても、宿としても進化したい。いろんなことに取り組みたい」。
ゲストハウスでは、宿泊と組み合わせた野菜収穫体験やバーベキュー、町内の観光ツアーを企画。食事会やリモートワークの会場にも使えるようにしている。さらに、マルシェや自然との触れ合いなど「わくわくできるメニュー」を用意し、みんなで楽しさをシェアしたいという。明日香村を訪れる多くの観光客を、高取町にも呼び込みたい考えだ。
「情報発信をしっかり行って宿泊者を増やし、町が発展する力になりたい。応援してくれる人の期待に応えて、梅田さんが来てくれて良かった、と思ってもらえるような存在になりたい」と話している。