コロナ感染、自宅待機者をオンライン診療 奈良市医師会
2022年01月28日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

オンラインで感染患者の症状を聴き取る「奈良市自宅待機者フォローアップセンター」の山崎政直センター長=奈良市
奈良市医師会は、自宅待機中の新型コロナウイルス感染者のために、オンラインでの診療に乗り出した。保健所の業務負担を減らし、患者の不安を解消するのが狙い。このほどオンライン診療やその運用調整を担う「市自宅待機者フォローアップセンター」が、業務を報道陣に公開した。
フォローアップセンターは、市保健所から診療を希望する患者に関する情報提供を受け、診療できる医師とつなぐ。医師は自身のクリニックからオンラインや電話で診療を行う。
「熱やせき、息苦しさはありますか」。この日、奈良市の市医師会にある同センターで、当番医の山崎政直センター長が、パソコンの画面ごしに現在の症状を聴きとっていた。山崎センター長によると「最も多い症状は喉の痛みやせき。不安を口にする人も多い」。
オンライン診療後に薬を処方する場合は、調剤薬局が患者の自宅に届ける仕組み。必要であれば医師や看護師が往診もする。センターには、オンライン・電話診療にあたる医師14人、往診の医師11人、看護師7人が登録しており、24時間体制で対応にあたっている。
山崎センター長は「医療崩壊を防ぎたい」と話し、自宅待機者が急増した場合は、人員を増やす考えだ。今後は増えている子供の感染への対応も課題だとしている。