ビジネス+福祉+交流拠点に 奈良学園大三郷キャンパス跡地活用案
2022年02月22日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

奈良学園大学三郷キャンパス跡地活用の概要を説明する事業者ら=三郷町
奈良学園大学三郷キャンパス(三郷町)の移転に伴う土地・建物の活用案がまとまった。同町がテレワークや起業、営業拠点として貸し出すサテライトオフィスなどを整備するほか、民間事業者が高齢者施設、障害者支援施設を開設。令和5年春のオープンを目指す。森宏範町長は「全世代の人が学び、働き、交流するボーダーレスコミュニティーの拠点にしたい」と話している。
未来技術(Future Technology)▽国連の持続可能な開発目標(SDGs)▽共生社会(Symbiotic Society)の頭文字と(三郷)を組み合わせ「FSS35キャンパス」と名付けた。
町営のサテライトオフィスは、キャンパス内の10号館を改修して開設する。セキュリティー性の高い地域BWA(広帯域移動無線アクセス)ネットワークを整えるという。JR三郷駅前で町が運営する「奈良サテライトオフィス35」が順番待ちとなっていることから整備を決めた。
10号館周辺には、BMX(自転車競技のモトクロス)パーク、バスケットやテニスのコートなどを備えた町営の「スポーツパーク」も整備する。
このほか1号館は、医療法人藤井会(大阪府東大阪市)が複合型介護施設「藤井会ケアガーデン三郷」に改修。2、5、6号館には、社会福祉法人檸檬会(和歌山県紀の川市)などでつくる事業共同体が障害者の就労訓練施設などを設置する。
大学図書館が入る建物には引き続き図書館機能をもたせ、ギャラリーやカフェも併設する。
三郷キャンパス跡地の土地と建物は奈良学園大が町に無償譲渡。町は事業者に土地を無償で貸与し、建物は無償譲渡する。