西大寺、拝観料を変更 共通券800円に一本化
2022年04月8日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

本堂や愛染堂、東塔跡などが並ぶ西大寺の境内=奈良市
真言律宗総本山・西大寺(奈良市)は、本堂など3つのお堂それぞれで設定していた拝観料(300円か400円)を廃止し、4月から共通拝観券(800円)で一括して受け取る形に変更した。また1月からは寺の南門を閉じ、出入りできる門を東門のみに限定した。参拝以外の目的で境内に入る人を減らすため。
西大寺は近鉄大和西大寺駅近くの住宅街に位置し、境内には本堂、四王堂、愛染堂が並ぶ。3月までは各堂で拝観料を支払うか、共通拝観券を買えば参拝することが可能だった。境内へも自由に出入りでき、参拝以外の目的で訪れる人も多かったという。
寺によると、境内への入山を有料化する案も出ていたという。だが、お堂の前で手を合わせる人もいるため、入山は制限せずに3つのお堂のうち、最初に入るお堂で拝観共通券を購入してもらう方法に変更。出入りできる門も東門に限定し、通り抜けしにくいようにした。
西大寺の辻村泰範執事長は「各堂への参拝を通じて、仏像も多い西大寺の魅力をより多くの人に知ってもらい、拝観者を増やしたい。参拝目的以外での入山はご遠慮いただき、宗教的な環境を守っていきたい」と話している。