コロナ後にしたいことは…夢乗せるワクチン輸送車
マスクなしでにらめっこ、友達とバーベキュー、修学旅行…。そんな子供たちの夢を描いた新型コロナウイルスワクチン輸送車がお目見えした。描かれているのは、感染終息後の生活をテーマにした絵と作文コンクールの優秀作品。2台が平日に奈良、橿原、天理、大和郡山市などを中心に走行している。
コンクールは県内企業などからなる実行委員会が主催し今年2~3月に実施。「コロナが明けた未来へ」をテーマに、県内在住の中学生以下の子供を対象に絵と作文を募集した。
実行委によると、絵は約540点、作文は約470点の応募があった。3月末に県内の大学や企業の代表者ら約人の選考委員が最優秀賞、優秀賞など計11作品を選んだ。
絵の最優秀賞に選ばれたのは、下市町立下市小学校1年の野瀬晃菜さんの作品。野瀬さんは応募当時、同町の下市こども園に通っており、「できなかった保育参観、いつかやりたいな」と題し、楽しそうに歌う友達の姿などを描いた。
作文の最優秀賞は、橿原市立耳成南小学3年の村上駿太郎さんの「ワクワクがとまらない」。村上さんは「マスクを外して友だちとおにごっこをして思い切り走り回りたい」とし、それができるようになれば「ぼくの走りはますます速くなると思います」。将来は陸上選手としてオリンピックに出たい、と書いた。
実行委代表で医薬品輸送を手がける五條メディカル(大和郡山市)社長の原田杏子さんは「コロナで我慢を強いられる子供たちにとって、コロナ前の日常がささやかな夢。子供たちの夢を応援していきたい」と話した。