八十八ヶ所霊場の石仏を紹介 平群・斑鳩町
2022年05月9日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
江戸時代に、四国八十八ケ所霊場の巡礼に行けない人のために霊場の本尊を表した平群町内(一部は斑鳩町)の石仏を紹介する冊子を、地元の「平群史蹟を守る会」(河本雄治会長)が発行した。
四国霊場を模した平群町の霊場は1番を信貴山奥の院内、88番を若井墓地に配置している。風化が進んでいる石仏もあるため状況を心配した会員の清水脩さんが調査し、41体を確認。その成果を今年3月に機関誌が100号発行を迎えた記念に別冊「平群町/四国霊場八十八ヶ所石仏」としてまとめた。
清水さんは「平群は石仏信仰の聖地。お参りした大阪の裕福な商人らが寄進したと考えられる。石仏の保存につながってほしい」と話している。
冊子は史蹟保存の協力金として500円で入手できる。道の駅大和路へぐり くまがしステーションで購入するか郵便振替で。問い合わせは平群町教委内の同会事務局(0745・45・2101)。