奈良のシカ ベビーラッシュで3年ぶり増加
2022年07月29日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
一般財団法人「奈良の鹿愛護会」は、奈良公園内に生息するシカは1182頭で、前年から77頭増えたと発表した。増加は3年ぶり。今年生まれた子ジカが200頭以上に上ったことや、交通事故などでの死亡数が大幅に減ったことが要因。
15、16日に同会のメンバーら約30人が目視で奈良公園や若草山周辺でシカの頭数を調査した。
けがや病気などで鹿苑に保護しているシカを除き、雄204頭(前年比13頭減)、雌747頭(同59頭減)。子ジカは231頭で、前年の82頭から大きく増えた。
一方、死亡頭数(昨年7月1日~今年6月30日)は130頭で、前年の269頭から大幅に減少した。死因別では、病気49頭▽交通事故27頭▽その他54頭。交通事故死は前年から減ったが、県庁周辺の交差点などでは依然多発しているという。
同会は「特に車がスピードを出しがちな深夜や早朝に多く発生している。シカが道路を横切ることも想定し、徐行を心掛けてほしい」と呼びかけている。