フードバンク天理が始動 SNS活用、寄付ボックスも
2022年08月16日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

天理駅前で実施しているフードドライブ。家庭で余った食品などを集める
新型コロナウイルスや物価高の影響で生活に困窮する世帯を支援しようと、天理市内のボランティア団体などが「フードバンク天理」を立ち上げた。家庭などで余った食品を集めるフードドライブを天理駅前で定期的に開催。企業からの支援も受け付けている。
フードドライブは毎月第2、第4日曜日に開催。集まった食品は、市内に10カ所ある「こども食堂」に寄付する。お土産にもらった、もち、いり大豆などを寄付した同市在住の会社員、岸田はるかさん(27)は、「賞味期限が近いものもあって、だめにしてしまうより、だれかのために活用してもらいたいと思った」と話した。
フードバンク天理は、市民のほか、市や市社会福祉協議会、天理大、NPO法人、天理教青年会など「官民学産宗」が集まり、5月に設立。天理市と周辺地域で活動する。
交流サイト(SNS)などで情報発信し、広く協力を呼び掛けているが、運営に参画する地域支援センター副理事長、市本貴志さんによると「まだあまり認知されておらず、寄付の集まりが悪い日も多い」といい、認知度アップが課題だ。
今後は各公民館や、同駅南団体待合所に寄付を受け付けるボックスなどを設置する予定だ。