柔道×文化観光で天理の魅力アピール スポーツツーリズム
2022年09月1日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

なら歴史芸術文化村で特別展を観覧するハンガリーの柔道ナショナルチームの選手ら=天理市
天理市と天理大は、スポーツと観光を組み合わせた「スポーツツーリズム」のモニターツアーを同市内で開催した。同大で強化合宿をしていたハンガリーの柔道ナショナルチームの選手らが参加。市内の観光スポットを巡り、日本の文化を楽しんでいた。来年度からツアーを本格スタートする予定だ。
選手らは商店街の和楽器店や、道の駅「なら歴史芸術文化村」などを訪れ、文化財修復作業も見学した。
男子90㌔級のネルペル・ゲルゲリー選手は「日本のものづくりの現場に触れられて、すばらしい体験ができた」と笑顔。女子52㌔級のプップ・レーカ選手は「日本の盃や楽器の美しさは私たちの国にはない。観光と柔道の組み合わせはとてもすばらしく感じた」と話した。
天理市は今春、強豪の天理大柔道部の「天理柔道」を軸にスポーツツーリズムを推進しようと、天理大や旅行会社のJTB奈良支店(奈良市)とともに協議会を立ち上げた。
今秋以降は、柔道好きのファミリー層向けに、天理大柔道場の見学と市内観光を組み合わせたツアーを実施し、企業には仕事と休暇を両立させる「ワーケーションツアー」を提案する。
市の担当者は「選手たちからは好意的な意見をいただいている。スポーツツーリズムを通して市の魅力を発信する。多くの人に訪れてほしい」と話している。