式年造替の春日若宮 参拝者ら「お砂持ち」
2022年10月4日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

若宮神社の本殿周囲に砂を敷き詰める参拝者たち=奈良市
20年に1度の修理「式年造替」でよみがえった春日大社(奈良市)の摂社、若宮神社の本殿(重要文化財)で、参拝者による「お砂持ち」が行われている。本殿の周囲に砂を敷きつめる行事。通常は神職しか許されない場所に立ち入ることができる機会とあって、多くの人が訪れている。10日まで。
若宮本殿は神社建築「春日造」の代表例。5月から檜皮屋根の葺き替えや木の部分の朱の塗り替えなどが行われ、9月末に修理が完了した。お砂持ちは、これに合わせた最初の奉祝行事で、参拝者はお祓いを受けた後、砂を丁寧に敷き詰めていた。
王寺町から訪れた会社員、中家文子さん(60)は「本殿の色がきれいになりすごい。この機会にお砂持ちに参加することができて有り難いです」と話した。
お砂持ちは午前10時、同11時、午後1時、同2時から。参加費2千円で、着到殿前のテントで受け付ける。若宮では、14日に竣工を寿ぐ「立柱上棟祭」、28日にご神体が戻る「本殿遷座祭」が行われる。