EXILE・橘さん 御所の酒造りに参加
2022年10月20日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
人気音楽グループ「EXILE」のメンバー、橘ケンチさん(43)と、御所市の酒造会社「油長」、地元農家の3者がタッグを組み酒造りに奮闘している。今月12日には橘さんがコンバインに乗って棚田で稲刈り。橘さんは「日本酒を通して農家や日本を元気づけられるよう発信していきたい」と語った。
ライブ活動で全国各地を巡る中で、里山の風景や農業に関心を持ったという橘さん。その縁から油長13代目の山本長兵衛社長(40)や、かつて食用米として県内で栽培されていた品種「秋津穂」を酒米として育てている農家、杉浦英二さん(53)と出会った。
山本さんと杉浦さんは令和2年から、米作りから醸造、販売まで行う「農家酒屋」に取り組んでおり、興味を持った橘さんも加わることに。昨年、年間を通して米作りに関わり、橘さんの名前を冠した日本酒「風の森橘feat.農家酒屋杉浦農園」の限定販売が実現した。
しかし、今年は天候不順もあり収穫は前年の4割減に。橘さんブランドの醸造は見合わせ。ただ、酒造りに関わり続けたいという橘さんは、今年も田んぼで汗を流した。収穫した米は日本酒「農家酒屋 杉浦農園限定 風の森」にして、県内の酒店や杉浦農園のネットショップで12月から限定販売するという。
橘さんは「自分のアイデンティティーを大事にしている人が多く、とても刺激を受けた」と話し、杉浦さんも「里山の保全にも共感していただき、とてもうれしい」と語った。