交流の様子遺物で紹介 唐古・鍵考古学ミュージアムで企画展
2022年11月21日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

唐古・鍵遺跡と纒向遺跡の出土品などを紹介する企画展「王権誕生の地『ヤマト』」=田原本町
弥生時代最大級の環濠集落跡、唐古・鍵遺跡(田原本町)と、大和王権発祥の地とされ、邪馬台国の候補地にもあげられる古墳時代の纒向遺跡(桜井市)の出土品を紹介する秋季企画展「王権誕生の地『ヤマト』~唐古・鍵、大福、纒向遺跡~」が同町の唐古・鍵考古学ミュージアムで開かれている。12月4日まで。
両遺跡から出土した土器や木製品、祭祀遺物などを中心に約110点を展示。東海や山陰・吉備地域などから持ち込まれたとみられる土器も紹介し、広域にわたる人や物の行き来があったことを示している。
唐古・鍵遺跡と纒向遺跡は約4㌔離れているが、どちらも初瀬川の流域に位置している。藤田三郎・同ミュージアムチーフプロデューサーは、「2つの遺跡の遺物を一堂に集め、比較検討できる構成にした。両遺跡の関係や、他の地域との交流の様子を考える機会にしてもらいたい」と話している。