子供たちの「言の葉」紙芝居に 帝塚山大生らが5作品
2022年11月24日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

完成した紙芝居を披露する帝塚山大の学生たち=奈良市
帝塚山大学の学生たちが、小中高生の作文コンクールの優秀作品を原作にした紙芝居を制作した。色鉛筆の柔らかなタッチで、作文にこめられた子供たちの思いを丁寧に表現。紙芝居は「世界KAMISHIBAIの日」の12月7日に発売する。
一般社団法人「言の葉協会」が主催する「言の葉大賞」と連携した。昨年度からの取り組みで2回目となる。今回は「未来につなげる生命(いのち)」をテーマに、同大教育学部こども教育学科の徳永加代准教授と3回生7人が、過去の優秀作品の中から5点を選び、紙芝居にした。
学生たちは今年4月から約5カ月かけ、資料を集めて作文に沿った絵を描いたり、内容を分かりやすく伝える文章を練ったりした。
例えば、東日本大震災後に沿岸部で防災林の苗を植える取り組みについて綴っ『壁をつくる』(第11回中学生部門最優秀賞)。作画担当の川村好香さん()は「震災を経験した多くの人たちが未来に進んでいけるよう、明るい色合いを選んだ」という。
徳永准教授は「学生たちは試行錯誤しながら、紙芝居に触れた人の心に響くような絵と文章を考えて作り上げた。多くの方に作品を見てもらって、命について考えるきっかけにしていただきたい」と話している。
紙芝居は1作品B4判9枚で2200円。紙芝居の舞台としても使用できるケースがついた5作品セットは1万円。問い合わせは京都柿本書房(075・662・0135)。