遺物が語る宴の様子「迎春の祝事」 橿考研博
2023年01月6日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
新しい年を迎える人々の習慣にスポットをあてた特別陳列「迎春の祝事|酒と宴|」が橿原市の橿原考古学研究所付属博物館で開かれている。日まで。
年末年始に欠かせない「酒と宴」を連想させる遺物を中心に、県内の遺跡や古墳から出土した須恵器、土器など約点を展示。円筒状の注ぎ口がついた縄文時代の「注口土器」や、取っ手がついた弥生時代の「把手付鉢」など、酒の使用を想像させる土器が並ぶ。
また、平城京左京三条三坊五坪から出土した「一升一合」と墨書された須恵器壺や、鎌倉~室町時代のかわらけ(土師器皿)も公開。調査地の平面図や断面図なども添えられ、どのような場所から遺物が出土したかを知ることができる。
展示を担当した橿原考古学研究所の鈴木朋美主任研究員は、「ひとつひとつの遺物を見ながら、当時の人々が飲食を共にするシーンを思い浮かべてほしい」と話している。
休館日は月曜(1月9日は開館、翌10日休館)。問い合わせは、同館(0744・24・1185)。