西大寺・大茶盛式 ことしは1人1碗で
2023年01月17日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

大きな茶碗で茶を飲む参加者ら=奈良市の西大寺
西大寺(奈良市)で16日、恒例の「新春初釜大茶盛式」が行われた。本来は特大の茶碗でお茶を回し飲みするが、新型コロナウイルス対策のため1人が1碗で飲む形で楽しんだ。
大茶盛は延応元(1239)年1月16日に、西大寺を再興した叡尊上人が近くの八幡神社に献茶した際に、残りを人々に振る舞ったことが起源とされる。
この日は、八幡神社で献茶式を行った後、西大寺で大茶盛式。関係者らに続き、一般参加者は1席20人に制限して実施した。僧侶がともに味わい、心を一つにする「一味和合」の精神を説明した後、参加者は大きな茶碗を1人で抱え、新春の妙味を堪能した。
東京都から訪れた美術館職員の女性は「お茶には勇気と希望が入っているように感じました」と話していた。