奈良クラブ新拠点「ナラディーア」完成 三郷町
2023年01月31日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

完成したクラブハウスの前で撮影に応じる奈良クラブの選手ら=三郷町
サッカーJリーグに昇格し、今季J3初挑戦となる奈良クラブの新拠点「ナラディーア」が三郷町に完成した。選手らが寝泊まりするクラブハウスは、トップ選手と育成選手の距離が近くなるよう設計され、双方の交流を通じて育成チームのレベルアップを目指す。
奈良学園大の跡地(約5万平方㍍)を活用して昨年5月に着工し、今年1月26日に第1期工事が完成した。今年度中に着工予定の第2期工事と合わせ、総工費は約7・4億円の見込み。拠点名「ナラディーア」は、公募で選ばれた長崎市の会社員、吉岡浩幸さんの案で、奈良の「鹿(ディアー)」と「愛しい(ディアー)」をかけている。
主な施設は、人工芝のサッカー場2面とフットサル場1面、クラブハウス(約1200平方㍍)。クラブハウスはロッカーやシャワー室のほか、中高生の育成選手用の寮部屋や県内外からの対戦相手用の合宿部屋を備えている。
グラウンドで練習するトップ選手らを眺められるよう寮部屋の窓を大きくしたり、食堂でトップ選手と育成選手が一緒に食事がとれるようにしたりと、育成選手がトップ選手と交流できるような工夫も凝らしている。グラウンドは一般向けに時間貸しするほか、スポーツ教室なども実施する予定。
奈良クラブの浜田満社長は「沢山の方々がグラウンドに集い、将来ワールドカップに出場するような選手が出ることを期待したい」と抱負を述べた。今春から同施設に入寮予定の中学3年、正司珀天さん=岡山市=は「間近でプロの選手を見られるので自分に足りない点に気付けそう。施設もきれいでサッカーに集中できそうです」と話した。