奈良市消防団にドローン導入 現場の状況把握、行方不明者捜索に
2023年04月6日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
奈良市消防局は、市消防団に「ドローン(情報収集)部隊」を新設した。小型無人機(ドローン)を活用し、自然災害時の被害状況の迅速な把握や行方不明者の捜索を担う。県内での創設は初めて。
部隊は2班(1班5人)編成で各1機を配備。市消防局(八条)と市東消防署(針町)を拠点に、それぞれ市域の西部と東部のエリアに分かれて活動する。
消防庁によると、消防団員は全国的に減少傾向にあり、市消防団は949人と条例定数(1030人)を満たしていない。一方で市内には、春日山原始林や市東部の山林など人の目が行き届かない広大な自然が広がるエリアがある。
災害発生時にはドローンで上空から状況を把握し、効率的な消火活動や行方不明者の捜索に役立てる。市消防局の北昌男局長は「道幅の狭い住宅密集地の火災現場の被害確認など今後は幅広いドローンの活用を検討し、操作に熟練した団員の育成に努めたい」と話している。