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バドミントン次世代育成へ 五輪メダリスト高橋さん、故郷・橿原でアカデミー始動


「M-BASE」1期生を指導する高橋礼華さん(左)=橿原市


 橿原市出身で2016年リオデジャネイロ五輪バドミントン女子ダブルス金メダリスト、高橋礼華さん(33)が今月、2012年ロンドン五輪女子ダブルス銀メダリストの藤井瑞希さん(34)とともに、小学生向けバドミントンアカデミー「M-BASE」を同市で始動させた。
 「試合を意識して、ひとつひとつの練習にどういう意味があるかを考えながらやってみよう」
 9日に行われた「M-BASE」の第1回練習会。同市の聖心学園中等教育学校の体育館で、高橋さんと藤井さんは県内から集まった小学3~6年計人を指導していた。「シャトルを打ち合うラリーが続かないことが気になっていた。ラリーになってもミスをせず、粘り切ることができれば全国でも戦っていける」と高橋さんは基礎練習を重視する。
 高橋さんは3年前に現役引退を表明し、U19日本代表のコーチに就任。後進の指導にあたってきた。「藤井さんとなぜメダルを取れたかを話し、小学生時代の積み重ねが大事だったという点で意見が一致した。小学生向けのアカデミーをつくって継続的に指導ができるような形をつくりたいと2人で相談を続けてきた」
 今年1月、「M-BASE」のセレクションを実施。技術や基礎体力だけでなく積極性も重視し、県内の小学3~6年16人を1期生として選んだ。年3月まで月に1回指導する。
 当面の目標は、毎年冬休み期間中に開催される「全国小学生バドミントン選手権大会」で上位に食い込むこと。高橋さんが地元チーム「橿原ジュニア」に在籍していた当時は、高橋さんが個人戦で優勝するなど県勢が上位を占めることが多かったが、近年はかつての勢いはみられない。
 「M-BASE」1期生で、昨年のダブルスの部で3位入賞を果たした田中大智さん(11)は「ここで学んだことを生かして今年は1位を狙いたい」と目標を話す。
 「全員の成績を去年より伸ばし、奈良から1人でも多く全国大会に出場できるようにしたい」と高橋さん。橿原ジュニアで小学生時代の高橋さんを指導した松村宏則さんは「メダリストの2人に指導してもらうことは選手にとって大きなモチベーションにつながる。全国を狙える選手をどんどん送り出してほしい」と期待を寄せている。

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