南山城の仏像、一堂に 奈良博で特別展
2023年07月11日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
浄瑠璃寺(京都府木津川市)の国宝・阿弥陀如来坐像の修理完了を記念する特別展が、奈良国立博物館(奈良市)で開催されている。同像9体のうち2体を修理後初公開。南山城(京都府最南部)の仏像を一堂に集めている。9月3日まで。
浄瑠璃寺の阿弥陀如来坐像は「九体阿弥陀」として知られる本堂に並ぶ9体の仏像で、平安時代後期の浄土信仰の広がりを伝える。平成年度から始まった約110年ぶりの修理が今年3月に完了し、特別展では令和4年度に修理した2体を公開している。
このほか、禅定寺(宇治田原町)の十一面観音立像(重文、平安時代)や朱智神社(京田辺市)の牛頭天王立像(京都府文化財、平安時代)など南山城に点在する寺社の仏像、神像など約140件をまとめて展示。
奈良国立博物館の谷口耕生企画室長は「南山城には貴重な仏像が多く伝わっている。今回、知られていないものを含め一堂に並べることができた」と話している。
月曜は休館。ただし7月17日は開館し、同18日は休み。観覧料金は一般1800円など。問い合わせはハローダイヤル(050・5542・8600)。