飛鳥坐神社、参集殿建て替えで寄付募る
2023年07月24日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
飛鳥坐(あすかにいます)神社(明日香村)は、祭礼の控え所などとして使用してきた参集殿の老朽化に伴い、建て替えのための寄付を呼びかけている。
同神社は、五穀豊穣と子孫繁栄を祈願する奇祭「おんだ祭」で知られ、古くから飛鳥の地に鎮座する「式内社」として崇敬を集めている。ただ、氏子を持たないため境内の維持管理が長年の課題となってきた。江戸時代の安永年間に建てられた参集殿は建物が傾くなど老朽化が進み、解体・建て替えにあたって広く寄付を募ることにした。
神社には、江戸時代に鋳造された「大神鏡」(直径122㌢、重さ260㌔)が宝物として残されている。飛鳥弘文宮司は「新しい参集殿が完成したら、鏡を安置して訪れる方々にごらんいただけるようにしたい」と話している。
参集殿の解体や新築工事、境内整備を含め総事業費は1億5000万円。寄付額に応じて、境内の石灯籠や玉垣に寄付者の名前を刻印する。寄付の詳しい問い合わせは、同神社(0744・54・2071)。