今年で見納め「高取かかしまつり」
2023年10月13日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

大リーグの大谷翔平選手など今年の顔をモチーフにしたかかしが並ぶ=高取町
手作りのかかし約200体が並ぶ「高取かかし祭り」(天の川実行委員会主催)が高取町の土佐街道一帯で開かれている。15回目を迎えた恒例のイベントだが、運営メンバーの高齢化などを理由に今年で最終回を迎えることに。街道沿いの民家や商店に飾られたユニークなかかしの姿が、訪れる人を楽しませている。31日まで。
メイン会場となっている土佐街道沿いの「街の駅城跡」には、ホームラン王に輝いた米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手のかぶとをかぶった姿など「今年の顔」をかたどったユニークなかかしがずらり。将棋盤を前にほほえむ藤井聡太棋士のかかしには、11日に八冠となったことを受け、花束と「祝八冠」と書かれたカードが飾られている。
このほか、民家の玄関先や塀の上、商店のショーウインドーなどあちこちでかかしの姿をみることができ、観光客は足を止めてカメラに収めるなどしていた。
かかし祭りは、町ににぎわいを取り戻そうと、地元のシニア世代でつくる天の川実行委員会が平成年から開催。スポーツ選手や政治家など世相を反映した個性豊かなかかしが人気を集めてきたが、メンバーの高齢化が進み、かかしづくりの継続が困難になってきたことから今年でイベントを終了することにした。
同委員会副代表の野村美千子さん(74)は「たくさんの人が喜んでくれて、今までかかしづくりを続けてきた意味があったと感じている」と話している。
午前10時~午後4時。見学無料。問い合わせは、観光案内所「夢創舘」(0744・52・1150)。