老朽化進む県消防学校(宇陀)を大和高田に移転へ
知事が会見で発表
山下真知事は7日の定例記者会見で、老朽化が進む県消防学校(宇陀市)を大和高田市の旧高田東高校の跡地に移転すると発表した。令和6年度予算に関連経費を盛り込む。
現在の消防学校は昭和48年の開校から約50年が経過し、建物が老朽化。敷地面積は近畿の府県では最小の約1㌶で、近隣は住宅地のため新たに訓練施設を建てるのが難しく、一部訓練は他府県の施設を借りていた。そのため県は、県保有の未利用地への移転建て替えを検討してきた。
移転場所は約3・6㌶で十分な敷地面積を確保でき、公共交通機関のアクセスが良いなどの利点があるという。県は訓練施設も充実させる方針で、整備費は今後算定する。
教員負担軽減策も
また山下氏は、学校教員の負担軽減に向け、教員の代わりに部活動の指導や大会引率などを行う「部活動指導員」の配置を拡充する案を発表。公立中学校に指導員を配置する市町村に対する補助金を、前年度の4千万円増となる7千万円を6年度予算案に計上する。8年度に中学校教員の休日の部活動指導の廃止を目指す。
県内の小中学校で資料の印刷や学校行事の準備補助などに従事する「教員業務支援員」について、市町村が負担している事業費を県負担とすることで全市町村が公立小中学校に配置できるよう目指す。合わせてスクールカウンセラーや学習支援員も拡充に向けた補助を進める。山下氏は「先生には先生でなければできない仕事に集中してもらうことで、子供の健全な発育成長を目指したい」と狙いを説明した。